事例06-詐欺 (振り込め詐欺)

解決事例06 - 詐欺 (振り込め詐欺)

弁護活動内容

  • 釈放・保釈してほしい

  • 前科をつけたくない

  • 接見してほしい

  • 無実を証明したい

辛い状況の中で、とにかく前向きに親身になって弁護活動をして頂きました (匿名希望 様)

辛い状況の中で、とにかく前向きに親身になって弁護活動をして頂きました。誰もが(国選弁護人を含め)「私にはちょっと…」と遠ざかる中、片田先生だけが唯一、「私で良ければ、精一杯やらせて頂きます」と明言して下さいました。

 

その後釈放されるまで、途切れなく早朝、深夜問わず、接見に来て下さり、家族の状況や、私の心情を察して、的確かつ前向きに説明・弁護をして下さいました。人生の中でも一生忘れることのできない人(片田先生・御事務所)です。

 

弁護士 片田 真志 からのコメント

ご自身が知らない間に、お年寄りや高齢者を狙った組織的な投資詐欺事案の「受け子(現金の受け取り役)」にされてしまった事案でした。

 

知り合いに頼まれて、代わりに郵便物を指定場所で受け取ったことはあるが、「その郵便物の中に、だまされた高齢者が送った現金が入っているとは一切知らなかった」というお話でした。

 

そうであれば、詐欺という犯罪に協力したことにはならないため(「故意」ではなかったため)、そのことをご本人にご説明差し上げ、きちんと真実を話して無実を訴えていきましょうと助言し、事件を受任いたしました。

 

弁護人以外との面会を認めない「接見禁止」の決定がなされ、ご家族の面会ができない状態になっていたため、受任後、ただちに、ご家族を接見禁止の対象から除外してもらう「接見禁止一部解除」の手続きを取り、ご家族との面会ができるようにしました。

 

また、ご本人の早期釈放に向けた取り組みとして、勾留の長期化を防ぐために準抗告申し立てなどの手続きを行った結果、裁判所が、検察官が行った「勾留期間の延長請求」を認めない事態を実現しました。

 

さらに、「不起訴処分」とするよう担当検察官に意見書を送り、最終的には、処分保留で釈放された後、嫌疑不十分で不起訴処分という、最良の結果を勝ち取ることができました。

 

ご家族は、当事務所からはかなり遠方にお住まいで、不安や心配も極めて大きいご様子であったため、私が新幹線を使ってご自宅にお伺いして、捜査の状況や見通しについてご説明差し上げました。その後も接見の状況をお知らせ続けるなど、ご家族の不安の軽減にも最大限努めました。

 

この事案では、ご本人が警察の圧力や交流の負担に耐えられずに「私がやりました」「詐欺だと知っていました」などと発言してしまうことの防止や、警察に虚偽の自白調書を作らせないことが、極めて重要でした。

 

そこで、弁護人として、ご本人やご家族を精一杯励ますとともに、勾留の長期化を防ぐ手立てを講じた結果、ご本人は最後まで頑張り通されました。本当に頭が下がる思いです。

 

投資詐欺事件においては、いわゆる「受け子」や「出し子(振り込まれたお金を口座から引き出す役)」が捕まり、「詐欺だとは知らなかった」という弁解をする例がたくさんあります。

 

私自身、刑事裁判官時代にそうした事件を複数担当し、どういった事情があれば有罪になり、逆にどういった事情があれば無罪になるかを、つぶさに見てまいりました。

 

私が、そうした経験をもとに「この事件では無罪や不起訴処分を勝ち取れる」という見通しを立て、それをご本人にしっかり伝えられたことも、ご本人が最後まで頑張り通せたことにつながったのではないかと思います。

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