事例08-傷害

解決事例08 - 傷害

弁護活動内容

  • 前科をつけたくない

  • 職場に知られたくない

  • 被害弁償・示談したい

刑事事件について、具体的に経験豊富な先生がよいと思いました (匿名希望 様)

未成年の娘が受けた被害について、警察が真摯に取り合ってくれず、私自身が訴えられてしまいました。力になってくれる弁護士を探していましたが見つからず、インターネットで私達の抱える問題であった「刑事事件」をキーワードに、主に京都・滋賀に事務所を持つ先生を探しました。

 

被害者、加害者両者の立場でトラブルを抱えていたため、刑事事件について、具体的に経験豊富な先生がよいと思いました。特に、未成年の娘が被害者であったため、そうした配慮があるかも大切なポイントでした。ホームページを見つけて、即、問合わせの電話をし、初回のコンタクトの予約をしました。

 

何か所かの事務所に相談に行った中で、最も私達家族の力になってくれると思えたのが片田先生でした。未成年者への配慮や言葉がけ(コミュニケーション)、保護者である私達夫婦への接し方も含め、心より信頼できる存在でした。

 

お仕事の仕方においても、不安な点を残さず、大変こまめに、可能な限り、足を運び、言葉を尽くし、心を励まし、これ以上ない程の対応をしてくれました。事件の結果としては、一部不本意(残念)な結果となりましたが、片田先生以上に力を尽くし、信頼できる先生はいなかっただろうと、家族全員で心より感謝しています。

 

 

弁護士 片田 真志 からのコメント

中学生同士のトラブルが刑事事件へと発展し、「少年事件の被害者の代理人」、「刑事事件の加害者の弁護人」という、両方の立場で事件を受任しました。

 

まず、「少年事件の被害者代理人」として、警察に被害届告訴を受理してもらうことを目標にしました。

 

当初、警察は、私たちが提出しようとする被害届を受理することすら拒否していましたが、諦めることなく私から警察との面談や電話を繰り返し行い、また、ご両親と一緒に何度も警察署に足を運んで、ねばり強く働きかけました。

 

その結果、被害届の受理すら拒んでいた警察が、被害届だけでなく告訴も受理し、最終的には、事件を送検(検察官送致)させるというところまでたどり着かせることができました。

 

ご相談いただいた時点では、警察のまともに取り合おうとしない対応や心無いあしらい方があまりにひどいものであったため、ご両親は「正しいことが受け入れてもらえない」ことの理不尽さに直面され、困惑と怒りを感じていらっしゃいました。

 

ご両親のお怒りは誠にごもっともで、私自身も、その警察の対応には驚きを通り越してあ然となる場面が何度もありました。しかし、引き下がってしまうことでご両親のお気持ちを無にすることはできないという強い思いから、過去の裁判例なども資料として提出し、警察に対して強気の説得を続けました。その思いと行動が、今回の結果に結びつきました。


一方、「刑事事件の加害者の弁護人」としては(事件後の相手方とのやり取りから、不本意ながらご両親が被疑者とされました)、ご両親に前科がついてしまうことのないよう、何としても示談を成立させ、不起訴処分となることが大切であるとして、相手方との示談交渉を行いました。

 
ご両親に対する刑事事件の担当検察官や相手方弁護士との間で、私が何度も連絡を取りながら折衝を重ねたことで、最終的には相手方との間で示談が成立しました。それによって、担当検察官がご両親に対する刑事事件を不起訴処分とする結果となり、ご両親の当初のご希望を実現させることができました。

 
ご両親とは、かなり長い期間ご一緒させていただきました。その時々での事件の進行状況や見通しについて丁寧に説明をし、ご両親を励ますよう心がけながら、最後まで併走させていただきました。私としても、まさに「最終的な解決まで、ご両親とご一緒に走り抜いた」という実感です。


結論部分では、一部にご両親にとって不本意な部分が残る結果となりましたが、私としては、「少年事件の被害者の代理人」として、また「刑事事件の加害者の弁護人」として、ベストを尽くしたと言えます。それがご両親に伝わったからこそ、弁護士として冥利に尽きるお言葉をいただけたのだと思います。

 
刑事事件は、担当検察官に与えられている裁量が大きく、時には不本意な思いでありながらも、様々なリスクを避けるために苦しい決断をしなければならない場合があります。

しかし、そういった場合であっても、私が弁護人となることで、お客様にとってよりベストとなる解決を勝ち取るためのお役に立てる、そのように考えております。

 

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